■金正日の?0年を読み解く■玉城素■晩声社■2009年04月発行年月:2009年04月 ページ数:382p サイズ:単行本 ISBN:9784891883447 玉城素(タマキモトイ)?926年東京府生まれ。旧制二高(現東北大学)中退。2008年肝ガンのため死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) ? 朝鮮式社会主義の破綻(北朝鮮とはどんな国なのか/南北首脳会談の意味-金正日とは何者か/北朝鮮権力体制の体質と動向)/2 軍主導国家への変身(金正日の党総書記推戴の意味/展望のない九八年元旦「二紙共同社説」/共和国創建五〇周年党スローガンの性格と構造/存亡の縁に立つ北朝鮮/異常国家の発足-北朝鮮第一〇期最高人民会議と最高人事/金正日政治の自立化宣言-共同論説の意味/革命幻想で「強盛大国」建設に動員-一九九九年「新年共同社説」分析/「核勝利」で昂進する自閉症・統一熱-二〇〇七年「新年共同社説」は何を物語るか)/3 金正日一〇年・経済の変貌(北朝鮮式社会主義経済の遺産/金正日時代の経済) 独裁権力者・金正日のなみはずれた映画マニアぶりは、よく知られている。世界中の映画二万本を収蔵する私的「フィルム・ライブラリー」を所有し、その大半を見終わったという。立派な撮影所をいくつも建設し、映画製作を直接指導し、『映画芸術論』という大著まで出版した。あげくの果てに、韓国から一流女優(崔銀姫)とその愛人の著名映画監督(申相玉)を次々に北へ拉致・誘拐して、何本もの秀作映画を作らせたものだ。最近訪朝した韓国マスコミ社長団に対して「ほんとうは映画監督になりたかった」ともらしている。金正日がコワイのは、映画世界のバーチャル・リアリティを自分の持つ絶大な権力を頼みにじっさいに実現してしまうところにある。その最も典型的なのが、「革命首都」平壌の街づくりだ。 本 人文・思想・社会 社会科学 社会科学全般 |